益子焼って何?器が人気な理由を解説!

こんにちは!TANABOTA(タナボタ)の、グミです。
最近焼き物会ではすごく人気の「益子焼(ましこやき)」。〇〇焼きって沢山あるけれど、益子焼はどんな特徴があるのか・器や花器などをよく見かけますが、どんな魅力があって人気なのかなど紹介しようと思います。
益子焼の歴史

益子焼は歴史の波に大きく影響されてきた
益子焼は、江戸時代末期に「大塚啓三郎」という方が益子村内で良質の陶土を発見し、窯を築いたことが始まりだと言われています。彼は藩の命令で村長になり、益子焼を一生懸命発展させていったんだそうです。ちなみに益子焼はもともと、鉢・水がめ・土瓶などの台所用品が生産されていました。益子焼が民芸品として親しまれるようになったのは、昭和に入ってから。意外と最近ですね。1950年代後半〜70年代にかけて全国的に民藝ブームが起き、益子を目指す作家が増えていったという背景があります。1979年 (昭和54年) には国の“伝統的工芸品”に指定され、現在では約250もの窯元があるそうです。
益子焼はどこの地域?


もともとは「益子村」と呼ばれていたそう
栃木県の益子町周辺に窯元があります。伝統的工芸品に指定されたことで、日本を代表する焼き物の産地として定着しました。人間国宝も輩出している陶器の産地として、海外にもその名が知られているそうですよ。
益子焼の特徴

益子焼はぽてっと素朴な風合いが魅力
益子焼の特徴はやっぱり「土の質感」。益子焼の陶土は砂気が多く、粘性が少ないため肉厚につくられる傾向があります。そのため出来上がりのフォルムはぽってりと、素朴で温かみのある風合いに。絵柄は植物が一般的だそうですが、最近ではアニマルモチーフやドット柄など、デザインの幅が広がってきています。益子焼の“温かみのある素朴さ”と“力強い美しさ”が混在する雰囲気に魅了される人が多く、近年大変人気が出てきています。
益子焼の器の魅力


益子焼の器の魅力は、料理に合わせやすいところ!
益子焼の器の魅力は、なんといっても食卓で使いやすいところ!全体的にシンプルですが、可愛らしい素朴なフォルムが、和洋中どんなお料理に合わせても、家庭料理の温かみが出ます。益子焼の作家さんも日々増えておりますが、日常使いを意識した食器制作をしている方が多いことも特徴です。
益子焼の一大イベント!陶器市

毎年10万人を超える来場者が訪れる、陶器イベント!
毎年春(ゴールデンウィーク頃)・秋(11月上旬頃)に行われる、有名な陶器市があります。栃木県芳賀郡益子町の町を上げた一大イベントで、多い時は40万もの人が訪れるんだとか。私も各地の陶器イベントをみてきましたが、益子陶器市の規模は目をみはるもの。泊まりがけで参加される方も多いみたいです!また、他の陶器市イベントと比べてみても、いわゆる「業者さん」ではない個人作家さんや窯元の出店も多いです。本当に規模が大きい器のイベントなので、行かれる際は事前に下調べをして、見たい箇所を狙い撃ちで見に行くことをおすすめします。また、たくさん歩くので歩きやすいスニーカーなどがおすすめですよ。(前回ヒールのある靴で行って、失敗しました…。)
益子焼の最古の窯元

益子焼の最古の窯元は「根古屋製陶(ねごやせいとう)」
益子焼の最古の窯元は、当店でもお取り扱いのある「根古屋製陶(ねごやせいとう)」。人里から少し離れた山のふもとにある「根古屋製陶(ねごやせいとう)」は、1852年創業以来、日本最古の益子焼の窯元として今も作陶を続けています。益子焼の特徴であるぽってりとした素朴感と、手にしっくりとなじむよう丁寧に作られたフォルムが魅力です。
当店でお取り扱いのある根古屋製陶の器たちは、すべすべで触り心地が良く、全体的に角のない優しい、かつ丁寧な手仕事を感じます。マグカップや小鉢は手にすっぽり収まるようなコロンとしたフォルムがとても可愛くて、私もとてもお気に入りです。


このなめらで優しい風合いが可愛い
柄や色は、まるで茶トラ柄の猫のようではありませんか?こちらのシリーズは、先ほどもご紹介した益子陶器市で見かけ、仕入れさせていただきました。たくさんのお皿たちの中でも一際存在感がある器に惚れ惚れします。決して派手ではないのに、存在感はある。存在感はあるのに、ちゃんとお料理を引き立ててくれる…そんな器たちです。
▼根古屋製陶の器はこちら
おわりに
いかがでしたか?今ではよくお店などで見かけるようになった益子焼も、こんな歴史があったんだ…と、改めて思いますよね。歴史や成り立ちを知っていると、器を使う際により一層愛着が湧く気がします。ご自宅にある陶磁器の器も、何焼きなんだろう?と興味を持っていただけると嬉しいです!